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海外技術研修員ブログ

天空の城・竹田城跡を見学して

2017-09-08
高い階段の理由は敵の侵入を困難に
算木積み
隙間トラップ

 8月の終わりごろに社内研修に参加することができました。数百年前の施工方法や工事現場はどのようなものだったのだろうかと考えてみました。機械や電気のない時代にはそれなりの工夫や方法で作り上げられたのだと思います。とても頑丈に作られて今でも残るような文化財は次世代に渡っても守られて欲しいと思います。

 

*兵庫県朝来市「天空の城・竹田城跡」*

 室町時代に築かれた竹田城は1600年あたりに廃城となり、見学できたのは残された土台の石垣でした。

 石垣を観察すると色々な仕組みや当時の状況も少し分かることができました。やはり戦に関わる理由が主でしょう。例えば、入口の階段は平等な造りではなく、踏面の幅がやや狭かったり広かったり、敵が駆け込むと上りにくく、つまづいてしまう。蹴上も高いところがあり、当時の日本人の平均身長が低かったのを使い、乗り越えが困難であったと聞きました。

 

 石の積み方は日本中多彩な種類や工夫が見られますが、竹田城では現地にあった岩を利用されていました。加工をせず、そのまま積上げるのを「野面(のづら)積み」と学びました。野面積みの一種といわれる「穴太(あのう)積み」も見られました。由来は「穴太衆」が作った構造だそうです。

 積み重ねられた石と石の間の隙間に敵軍が石垣をよじ登ろうとそこに手足を入れます。その隙間に小さな石が置かれ、固定されていないので握ったらポロっと落ちてしまう仕組みになっていました。その考え方にすごく感心しました。

 「算木(さんぎ)積み」も見られました。角の部分を石の長辺と短辺を交互に組み立てることによって、強度が増すと聞きました。


 廃城後長年たち、最近雲に囲まれた状態の写真が有名になり、観光客が増えたと聞きました。当初は観光客用の設備など整備されていなかったので、構造的にダメージが与えられたそうです。そのため、石垣が現在も残る穴太衆によって修理されたと聞きました。

 

     

 

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